標高4205mのハワイ島のマウナケア山頂には、11ヶ国からの13台の天体望遠鏡が設置されています。
そのうち9台は光学赤外線望遠鏡、3台はサブリミ波望遠鏡、残る1台は電波望遠鏡です。
ではそれらの天体望遠鏡があります、ハワイ島マウナケアのそれぞれの天文台について説明します。
・ スバル
スバルには日本の文部科学省国立天文台ハワイ観測所が運用しています、口径8.2mの光学赤外線望遠鏡が設置されています。
つなぎ目の無い一枚の鏡としては世界最大のものが使用されています。
日本の技術はもちろんのこと、世界中からの最新技術を集結して作られ、 画期的な観測性能を誇っています。
約10年の歳月をかけ1999年に完成したこの すばる望遠鏡 は、名前だけでもご存知の方も多いと思います。
スバルの外形は球形をした従来のドームとは大きく異なる独特の円筒型ドームですので、見ますとすぐにスバルと認識できます。
この円筒型は空気の乱れを押さえるため、 水流実験や計算機シミュレーションにより追求された結果採用されたそうです。
日本が世界に誇る スバル望遠鏡 ですので、折角ハワイ島に来たのならマウナケアに登り、一度は見ておきたいものです。
・ケック-1、ケック-2
スバル望遠鏡のすぐ隣の白い二つのドームがケック-1とケック-2です。
カリフォルニア大学とカリフォルニア工科大学、そしてアメリカ航空宇宙局 NASA によって運用されています。
望遠鏡は対角線が1.8mの六角形の反射鏡を、蜂の巣のように36枚つなぎ合わせて、直径10mの世界最大の反射鏡として使用しています。
スバル望遠鏡に近い方がケック-1で、1993年5月から運用を開始しました。
ケック-2は1996年10月より運用されています。
・ジェミニ望遠鏡
スバルの西側、最も大きい銀色のドームがジェミニ望遠鏡です。
この望遠鏡は、アメリカ、イギリス、カナダ、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、チリ の7カ国の協力にて運用されています。
このドームの望遠鏡には、口径8.1mの一枚板の主鏡が備えられています。
ジェミニとは双子座と言う意味です。
その名前の通り、南米チリのアンデス山脈にも同じ様な望遠鏡があります。
これはジェミニ南望遠鏡といいます。
そしてハワイ島のマウナケア山頂にある望遠鏡をジェミニ北望遠鏡と呼びます。
この2つのジェミニ望遠鏡が共同して北半球、南半球それぞれの観測を行っているのです。
・ CFHT
ジェミニ望遠鏡の北側にあります白い大型のドームには、口径3.6mの光学望遠鏡があります。
この望遠鏡は 1979年に、カナダ、フランス、ハワイ大学が共同して建てた望遠鏡で CFHT と呼ばれています。
今までの観測機器が時代遅れとなったために、2003年に 40のCCDチップで、3億4000万ピクセルの大きなCCDイメージ・センサーを使った MegaCamと呼ばれるデジタルカメラが新たに設置されました。
その結果として木星の61番目の衛星を発見する事が出来たのです。
・ NASA-IRTF
NASA-IRTFとは、 NASAとハワイ大学とが共同で運営している口径3mの赤外線望遠鏡です。
マウナケア山頂北側の尾根の真ん中にあり、白い四角い台座の上に銀色に光るドームが、ひとつだけ離れて建っていますのがNASA-IRTFです。
太陽系の観測が主な目的ということです。
・ UKIRT
イギリス赤外線望遠鏡 UKIRTは、 赤外線望遠鏡で世界最大の口径 3.8mの望遠鏡です。
銀色のドームはマウナケア山頂東側の尾根で、 下UH/2.2m と UH/0.6m との間に位置しています。
1979年より運営されています。
・ UH/2.2m とUH/0.6m
UH とは、 ハワイ大学の University of Hawaii の頭文字です。
ですからこの2つの望遠鏡は ハワイ大学の望遠鏡ということがわかりますよね。
UHの後ろの 2.2mや0.6mという数字が望遠鏡の口径を示しています。
両方とも、ハワイ島のマウナケア山頂東側の尾根上にあります。
大きいほうの口径 2.2m の望遠鏡は、 白いドームにくちばしの様な突起がありますのですぐにわかりやすい形をしています。
GEMINIとUKIRTの間にあり、 1970年に開設されています。
このUH/0.6m は、 マウナケア山頂の望遠鏡の中で一番小さく、かつ、最も古い望遠鏡でして、1968年から運用していますが現在でも観測に使われています。
・ サブミリ波望遠鏡
サブミリ波望遠鏡とは電波望遠鏡の一種で、波長が1ミリから0.1ミリの電波を観測する望遠鏡です。
マウナケア山頂には、3つのサブミリ波望遠鏡が、ミリメートル・バレーと呼ばれます中央の平らな部分に建てられています。
銀色のドームが カリフォルニア工科大学サブミリ波望遠鏡CSOです。
Keckと同じ様に六角形の反射鏡を組み合わせた直径10.4mのパラボラアンテナが収められています。
このCSOは、1988年から運用しています。
白い円筒形の物が ジェームス・クラーク・マックスウェル望遠鏡JCMTです。
276 枚のアルミニウムパネルを合わせた直径15mの巨大なパラボラアンテナが収められています。
このJCMTは、イギリス、カナダ、オランダの協力により1987年より運用しています。
小さな8台の白いパラボラアンテナの集まりが サブミリ波アレイSMAです。
ここは、ハーバードのスミソニアン天体物理観測所SAOと台湾の中央研究院天文及天文物理学研究所ASIAAとの共同運用です。
ここで言うアレイとは「干渉計」と訳され、複数の望遠鏡で集めたデータを一箇所に集めて、高精度の観測を行う装置のことを言います。
・ VLBA
マウナケア山頂より南東方向に少し下がった所に、口径25mのパラボラアンテナがあります。
これは アメリカ国立電波天文台が運用する 超長基線干渉計VLBAと呼ばれる電波望遠鏡です。
この望遠鏡も名前にアレイとありますので、上記のSMAの様に複数の電波望遠鏡が 協力しながら観測しているはずなのですが、近辺に他の同様な電波望遠鏡は見当たりません。
実はこのVLBAとは、 全米領土内に10台の巨大電波望遠鏡を分布させている観測プロジェクトであり、 その内の1台がここマウナケア山頂に設置されているということです。
これらの望遠鏡をおさめましたハワイ島のマウナケアの頂上景色は見る価値があります。
マウナケアの頂上付近は天体観測に適しているとうことで、星を見るツアーも行われています。
ハワイ島の綺麗な夕日を見た後に満天の星を見るオプショナルツアーは是非参加したいものです。
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